センター北駅から徒歩15分の牛久保東夏みかん公園の近くに、開店時間の10時に合わせて行列ができる小さな直売所があることをご存じでしょうか。
新鮮な牛久保産の野菜や果物が手に入ることはもちろん、地域の憩いの場として親しまれているローカルスポットを紹介します。
目次
牛久保の小さな農園が集合した直売所
スミファームは、牛久保東在住で野菜を育てている林さんご夫妻と妹さんの3人が中心となって販売している、野菜と果物の直売所。毎週土曜日の10:00~開店し、収穫物が多いときは火曜日も営業します。




この辺りは、市街化を抑制するためにビルや住宅などの建築が制限されている農業調整区域で小規模の農園が多いエリアです。
以前は林さんが畑で作った野菜を近所に配っていましたが、「お礼にお互い気遣うので販売しましょう」との声が直売所を始めるきっかけとなりました。


2018年頃から販売を開始し、2022年にDIYが得意な近所の方とともに屋台型の直売所に改装するとさらにお客さんが増えました。


今では近所の7軒の農園が協力し合い、旬の朝採れ野菜や果物がこちらに集まります。
もともと常連だった利用客や近所の農園の人たちがスタッフとなり、和気あいあいと楽しみながら販売しています。


「スミファーム」の名に込められた思い
「スミは亡くなった母の名前なんですよ」と林さんがお母さまとの思い出を語ってくれました。葬儀の時に、お母さまが趣味で野菜を作っていたことをセレモニースタッフに話すと、べニア板で「スミ農園」の看板を作って飾ってくれて感激したそうです。
開業時は看板として飾っていましたが古くなってしまい、現在の看板は友人がトールペイントで施してくれた二代目の看板。家族や友人との絆の証が掲げられています。


奥さまのまゆみさんは献身的にお母さまを支えた後、自身も体調を崩しリハビリを兼ねて畑作業を始めました。
「自分が元気に近所の方々と直売所を運営して、お客さんも、新鮮で安い!と喜んでくれて本当にうれしい」と野菜作りに精を出しています。
野菜と果物は新鮮で安い!
直売所に並ぶのは時期によって変わる、朝採れの野菜と果物たち。ネギやほうれん草などふだん使いできる野菜だけでなく、時期により、筍やスナップえんどう、スイカ、ブルーベリーなども。初夏からは枝豆やトウモロコシ、冬は早生みかんが大人気です。


春のオススメは筍!取材当日も、近所の筍農園の方が掘りたての筍を直売所に運んできました。小ぶりのものは100円からあり、立派なものでも600円と驚きの価格でした。








丁寧に育てている野菜や果物
直売所の裏側ものぞかせていただきました。
野菜の苗は一部は購入しますが、ほぼ林さんが種からプランターで育て、ある程度生育したら畑に移して育てています。


こちらは林さんのご近所の方が担当している、みかんと柿、ぶどう、びわの果樹農園。


早生の青島みかんファンも多く、販売個数を制限することもあるそう。
こうして作られた、地元の農園の朝採れ野菜が安く手に入り、ありがたいことです。
「昔は牛久保にも商店が何軒かありましたが、今は駅周辺まで行かないとないんですよ。地域の方の役に立てればとの思いで、買いやすい価格にしています。協力してくれる仲間とお客さんの喜ぶ顔に元気をもらっているのでがんばります!」とまゆみさん。
野菜は瑞々しく、口にするとスタッフやお客さんの明るい笑顔が浮かびました。もちろん美味しかったです!
地域の憩いの場になっている直売所に足を運んでみてくださいね。


直売所情報
スミファーム
場所:横浜市都筑区東牛久保3丁目
牛久保東なつみかん公園近く、中川84号線沿い
販売日:毎週土曜日、火曜日に販売する時もあり10:00~
※天候や収穫状況によるので、インスタグラムやのぼり旗で確認
スミファームInstagram:
https://www.instagram.com/sumi_farm884?igsh=dG83dHR5aXE3dTQ5