4月の企画会議を経て、シェアキッチンプロジェクト(仮名称)の第1回目となる実験企画です。
目次
調査報告
それに先立ち、15時30分からカフェの前のスペースで慶應義塾大学厳研究室 M-NEXチーム*の中山さんから、3月のたまプラーザ桜まつりの際に行なった食に関するアンケートの報告がありました。
*M-NEXは厳網林(ゲンモウリン)教授がリーダーを務める国際プロジェクト。食料・水・エネルギーを”連環”(=NEXUS)させることによって、都市のさまざまな課題を統合的に検証し、地域経済の活性化や暮らしの質の向上に貢献する方法を探るという取り組み。M-NEXは「次世代郊外まちづくり」との「共創企画」として認定されている。今回の「シェアするBBQ」は厳研究室、「次世代郊外まちづくり」、PEOPLE WISE CAFEが協力して行なっている。
この地域に住む人たちが普段どこでどのように食材を入手しているかを調査した結果、興味深い発見がありました。徒歩で買い物に行く距離はだいたい1km以内、遠くても1.5kmという結果ですが、高齢の方はあえてそれ以上遠いところでも健康のために歩いて買い物に行く傾向があるということです。青葉区は男性平均寿命が日本一と言われているように健康に対する意識が高いということの表れでしょうか。
また、買い物に歩いて来る範囲がイトーヨーカドーは0.5〜1kmとごく近く、東急ストアは1〜1.5kmとやや遠くからも訪れていることがわかりました。アンケートによると、買い物をする人たちは、東急ストアの方がイトーヨーカドーよりやや高いがちょっと品物はよい、というイメージを持っているようでしたが、実際に商品を比較してみると値段はそれほど変わらず、イトーヨーカドーでは神奈川県産の野菜などが多く取り扱われています。
こうした調査から、私たちもそれぞれのスーパーやお店の特徴を知り、関心を持って、日々の食材の買い物に活かしていけるといいですね。
この地域の食に関する調査は今後も引き続き行う予定で、夏休み中には子供達の自由研究にもなるような形で調査に協力してもらう企画も考えていくとのことです。
(調査結果のパネルはPEOPLE WISE CAFEに展示中:期間未定)
BBQ開始!
16時過ぎから炭に火が入り、16時半頃から参加者が食材を持ち寄って集まり始めました。乳児、幼児、小学生から70歳以上の方まで、参加者は40名ほど。研究室の調査に協力するため、参加者はどこから来たか、持ち寄った食材をどこで、どういう交通手段で購入したか、などをマップに書き込みます。
持ち寄った材料で子供たちと一緒に特製のBBQ用のソースとトマトサルサも作り、いよいよBBQのスタート。地元農家から届けられた野菜は、切らずに丸ごと焼いた方が美味しいという達人の話の通り、皮ごと焼いたトウモロコシはとても甘みが感じられました。厳研究室から、慶應大学藤沢キャンパスのすぐ近くの牧場からブランド牛「ちがさき牛」が差し入れられると一段と場が盛り上がります。部位ごとに焼いて、違いを味わいました。
PEOPLE WISE CAFEでは飲み物とトルティーヤを用意してくれました。トルティーヤを軽く火で炙り、肉や野菜、トマトサルサを入れて巻いたものは大好評で、「初めて食べた!」と大感激する人も。みんなで焼いて、飲んで、食べて、話して、和やかな楽しいひと時を過ごしました。
デザートとして用意されたマシュマロや冷凍の今川焼も外で焼いて食べると、いつもとは全く違った美味しさでした。
いつの間にかすっかり辺りは暗くなっていましたが、予定通り、後片付けまでみんなで協力して行ない、お開きとなりました。
初めて会う人たち、いろいろな年齢層の人たちが集まった今回の企画ですが、やはり「食」を共にすることでぐっと距離が縮まることが実感できました。
これからもこのプロジェクトでは、地域の人たちと「食」を通じて交流を深めるイベントを企画していく予定です。次回はあなたも参加してみては?