センター北のカレーの名店 「アジョワン(Ajowan)」スパイシーで身体に優しいカレーを実体験

  • 投稿日2023.7.11
  • 更新日2023.7.13

センター北より徒歩3分。アジョワンは今年で開店25年。センター北では老舗の部類に入ります。飲食店の入れ替わりが激しいセンター南・北エリア。ここで個人経営の店がコロナ禍も乗り越え25年間営業されてきたというのは、根強いファンがいらっしゃるからだと思います。

筆者はこれまでアジョワン未経験。周囲の人にアジョワンのことを聞くと「美味しいカレー屋さんと言えば、アジョワンを思い出す」という声が多数。
そんな方達にアジョワンカレーはどんなカレーか尋ねてみると、
「インドカレーでも、欧風カレーでもない独特なカレー」
「具だくさんでかなりスパイシーだけど辛いだけじゃない。美味しい!」
「一度食べると定期的に行きたくなる」
等々…。興味深い感想が次々と出て来ます。
さらにHPを拝見すると「身体に優しい」とも。
一体どんなカレー?
そんなアジョワンのカレー、体験しに行ってみました。

「カレー屋さん」のイメージの斜め上を行くスタイリッシュな店構え

まずカレーの前にインパクト大かつ好印象なのは、店構え。

ブルーを背景にした「Ajowan」の純白のロゴがとても涼しげでカレー屋さんというよりカフェのような外観です。お洒落な気分で食事ができそうとお店を見るなりテンションが上がります。


店先にはオープンエアの食事スペースが設けられています。ワンちゃん連れでも気兼ねなく食事ができそうです。

入口の自動扉が開くと、白を基調とした清涼感溢れるスタイリッシュな空間が広がります。
店内はスパイスの高級感ある香りに包まれ、その匂いを嗅いだ途端にカレーを食べる気分に一気にスイッチオン!


奥のスペースは前方の白とは対照的で落ち着いた雰囲気。
前方スペース、後方スペース共にゆっくりと食事を楽しめる空間となっています。

人気メニュー、トマトチキンカレーとシーフードカレーを実食!

店頭にはこのような看板がありました。

化学調味料を一切使わない、「身体に優しいカレー」がモットー。
辛いカレーが身体に「優しい」って、なかなか両立しないイメージもありますが…それを実現して、しかも美味しいと評判なんて。あらためて興味津々。

ランチのメニュー表はこちらです。

ランチメニューはサラダ・ドリンク付きです。

辛さレベルは、「普通」が市販のルーの中辛レベルと説明を受けました。
さらに「中辛」は一般的な辛口のさらに上をいく辛さで、辛口派には「やや辛」がおすすめとのこと。

今回はロコっちレポーター2人で行きましたが、看板にあった人気メニューのトップ2
・トマト・チキン 普通
・シーフード  やや辛
をオーダー。筆者はシーフードカレーにしました。中辛に挑もうかと思いましたが、初体験ですし、まずは堅実路線で「やや辛」に挑むことにします。

オーダー後、程なくしてサラダがきました。

サラダはひんやり冷たく、レタスはシャキシャキ!

ドレッシングはシンプルなフレンチです。この冷たさ・シンプルさにこれから来るカレーのパンチ力を予感させられてジワジワとテンションが上がります。

そして、サラダを食べ終わる絶妙なタイミングでメインのカレーが登場。


トマト・チキンカレー サラダ・ドリンク付き  税込1,683円


シーフードカレー サラダ・ドリンク付き  税込1,738円

土鍋に入って、グツグツに煮立った状態で運ばれて来ました。
土鍋で来るというのも斬新かつお洒落で、目にも楽しいですね。
カレーのスープはサラサラ。インドカレー寄りのスープカレーといったところでしょうか。

さて、ここでどうやって食べるのが正解?
ご飯のお皿にルーを流し込んで食べるか、スプーンにご飯を乗せてカレーに浸して食べるか迷いましたが…特にルールは無く、好きな方法で食べてくださいね♪ということでした。

具が多いのでお皿にかけてしまった方が食べやすいかな、ということで今回はお皿にカレーを全てかけてからいただくことにします。


トマト・チキンカレーは人参、ジャガイモの定番野菜にゴロゴロとトッピングされているフレッシュトマトが目を引きます。
そしてお皿に開けてみてビックリ!骨なしの鶏肉が丸々一枚どんっ!と。


トマト・チキンカレーは、スパイシーなカレーに時折トマトの弾けるようなみずみずしさが加わってとっても爽やか!お肉を食べている充実感も得られる一皿です。


シーフードカレーはムール貝、帆立貝、あさり、イカ、エビ、とにかく具だくさん。
一口食べた瞬間スパイシーさにビックリ!やや辛に留めておいてよかったよ…と思いましたが、いやいや辛いだけじゃありません!
魚介の出汁の深い味わいにココナッツミルクがまろやかさをプラスして、いい具合に辛さをカバー。おかげでスープの味わいをじっくり楽しむことができます。
そしてスパイシーさも食べ進むと後を引き、スパイスの辛味→魚介の旨味→ココナッツの甘味を順繰りに求める沼にハマります。
魚介もプリプリ、ジャガイモと人参はほっくり甘く…具の味も食感もバリエーション豊かで飽きることなく完食。量も十分あり、お腹いっぱいになりました。

なるほど、クセになるとはこのこと!
この調子なら結構中辛もイケるかもw
次回は是非とも中辛にチャレンジしようと決意しました。

トッピングメニューもあり、カスタマイズして楽しむことも可能です。
トッピングのおすすめはミンチと唐揚げ。
ルーのおかわりとトッピングを追加オーダーして新たなカレーで二度楽しむ“通”もいらっしゃるのだそうです!

アジョワンのカレーへのこだわり

お店のHPにも「インドカレーやスープカレーに分類されないオリジナルのカレー」とありますが、確かにどの国籍のカレーにもカテゴライズされない独特のカレーです。

店長の下倉一宏さんにお話を伺いました。

アジョワン店長 下倉一宏さん

20種類のスパイスを独自にブレンドしたオリジナルカレー

アジョワンのカレーは、店長のお母様であるオーナーが独自に開発した完全オリジナル。
カレー店を開業しようと思い立ったオーナーが、一からスパイスを学び一年以上試行錯誤を重ねてたどり着いた味なのだそうです。

カレーには20種類のスパイスを独自に配合。20種類のスパイスの味や効能を全て把握して味のバランスを考えて…って、すごい。
店内に一歩踏み入れた瞬間、高級感あるスパイスの香りを感じましたが、なるほど店ごと香り高いはずです。

店内の壁には使用されているスパイスがディスプレイされていて、スパイスへの愛を感じます。

スパイスの薬膳効果と化学調味料不使用で身体に優しいカレーを実現

オーナーのレシピ開発におけるこだわりは、とにかく「身体に優しい」こと。
食べても胃もたれしないカレーを目指したそう。

その結果、化学調味料は一切使用せず、素材の持つ油分を活かしたヘルシーなレシピに辿り着いたといいます。
さらに20種のスパイスの薬膳効果により胃腸が整えられ元気を引き出します。

食事後にお話を伺いましたが、確かに全く胃もたれしていないことに気付いてビックリ。食べた直後はあんなにお腹いっぱいだったのに!

スープの仕込みは1週間。素材の味をじっくりと引き出す。

身体に優しいだけでなく、美味しさの追究にも余念がありません。
食材は全て国産。4日煮混んで3日寝かせて、スープ作りにかける時間は、なんと1週間。ゆっくり時間をかけて素材の甘味、旨みを引き出しています。

店名「アジョワン」はスパイスの名前。

「アジョワン」とはスパイスの名前。
インドではどの家庭にもある日常的なスパイスで料理に欠かせないことはもちろん、薬効が高いため胃腸薬としても常備されているそう。
日本ではあまり馴染みのないスパイスですが、このスパイスをアジョワンではシードで仕入れて店で挽き、最も新鮮な状態でカレーにブレンドしているそうです。
さまざまな薬効があるアジョワンが店名というのも、お店のポリシーを感じます。
響きも素敵だしネーミングセンス、最強です。

まとめ

「辛い」けど「身体に優しい」。
スパイスへの飽くなき探究心と、1週間かけてじっくりと素材の旨みを引き出す丁寧な調理方法によりこのふたつの要素が同時に成立することに納得。そしてその結果、クセになる美味しいカレーを生み出し「カレーと言えばアジョワンを思い出す」という言葉を引き出すことにも納得しました。

「身体に優しい」というこだわりも、オーナーの母としての愛を感じて、ほっこりと温かい気持ちにもなります。

オーナーの地元が港北ニュータウンということからセンター北の地に開店したアジョワンは、地域とのつながりも大切にされています。センター北まつりには毎回出店し、その日は特別に神戸から仕入れたコロッケを販売。センター北まつりの知る人ぞ知る名物となっています。
センター北で開業25年を迎えるアジョワン。
身体に優しいカレーへのこだわりは来店客への愛情を感じます。また地域との繋がりも大切にする地元愛も。だからこそアジョワンは地元に定着しセンター北の名店として愛され続けているのだと実感しました。

店舗情報

アジョワン(Ajowan)
住所:神奈川県横浜市都筑区中川中央1-28-21
電話番号: 045-911-6563(問い合わせ可能時間:11時〜15時、17時半〜21時)
営業時間:11:00-15:00(L.O. 14:30)、17:30-21:00(L.O. 20:30)
定休日:水曜日・第三木曜日(変動あり)
夏季休暇・年末年始(店頭での張り出し、または店舗へお問い合わせください)
アジョワン公式HP  https://ajowan.owst.jp