PTAってどんなところ?詳しく聞いてみた。

なんとなく怖そう、何をやっているのかわからない、と新入学のときには妙に恐れてしまうPTA。でも実際に担っている人はなんだか楽しそうにも見える。どんな人がどんな気持ちでPTA活動をしているのだろう?各学校のPTA活動、麻生区のPTA活動をされている皆さんに話を聞いてみました。

今年度、実はマサノムスコの学校で、PTA役員を担っているマサノヨメです。
PTAというとなんとなくネガティブな印象をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
(何を隠そう私自身もそうでしたよ・・・。
PTAのしおりを入学時に初めて開くときには、おそるおそるでしたもんね・・・。)

私自身、役員になってみて初めて知ることだらけで、PTA役員ならではの面白さを感じているのですが、
なかなかその実態は伝わりにくく、
毎年各学校や区のPTA協議会も、役員選出に苦戦している様子が聞こえてきます。

ということで、今回は学校PTA役員もご経験され、
現在麻生区のPTA協議会役員をされている皆様にお話を伺ってきました!

麻生区PTA協議会副会長 田澤さんにインタビュー

今回メインでお話をお伺いしたのは、現在麻生区PTA協議会の副会長をされている田澤梓さん。

管理栄養士のお仕事をされながら、子育て相談サロン「ママカフェしんゆり」の運営もされていて、3人のお子さんのママでもあります。

そんな公私ともにお忙しい梓さんが、何故PTAの世界に入り、どんなことを感じていらっしゃるのか聞いてみました。

Q.まずはお子さんが通われている小学校のPTA役員を経験されたのですよね?どのようなきっかけで引き受けられたのですか?

小学校の役員をやろうと思ったのはパス権がきっかけです。(パス権とは、PTA本部役員を経験することで、その後入学する兄弟も含めてPTAの正副委員長をパスできる権利。各学校によって条件などは異なります。)

私自身も、PTAのそんなにいいイメージを最初から持っていたわけではなく(笑)、子どもも3人いましたし、仕事も頑張りたかったので、出産で仕事をセーブする1年でPTA役員をやってしまえたら良いかなと思い引き受けることにしました。内副(学校内担当の副会長)を担当しまして、役員の任期中に3人目を出産しています。

Q.PTA役員をやって、変化したことはありますか?

学校に対して・子どもを育てるということ、について、視点が変わりました。子どもを育てるというのは、多くの方が関わって、考えて、様々な取り組みが行われているんだなというのを知ることができました。これは人任せにしていたら悪いなぁと思い、自分ができることはやっていきたいなと考えるようになりました。

Q.PTA役員(内副)としてのお仕事はいかがでしたか?

内副の仕事は面白かったですし、役割としてなるべく円滑に学内のPTA運営が運べたらと思って担っていました。

また、一緒に役員をやった皆さんとはカラーが合っていて、意思疎通もとてもスムーズでした。みんなで、必要なこと不必要なことなど話し合って進めていく中で、やはり付き合いも深くなりますし、1年を通してとても仲良くなれました。

 

ー梓さんも、最初は条件面の理由でスタートしたPTA活動。実際に経験していくうちに見方が変わっていったのですね。

Q.単位PTA(各学校PTA)の経験の後に、麻生区のPTA協議会役員になったのは、どういったきっかけだったのですか?

当時区P協(区PTA協議会)にいらした方から、お声をかけられたのがきっかけです。最初はそんな区P協役員なんてとても・・・と思っていたのですが、「更に見える世界が変わるよ。」という言葉をいただきました。

当時、区P協役員は本当に人がいなくなってしまうという危機的状況で・・(笑)、あまり難しく考えず、やってみて無理なら無理と言おうという気持ちで、お引き受けしました。

やはり区P協役員は何をしているかがなかなか見えづらいので、なり手の不足はありますね。

Q.区PTA役員をひきうけてみてどうでしたか。

いただいたお言葉どおり、見る世界はやはり変わりました。単位PTAのときには、子どもへの教育や育成を学校という世界の中で見て、できることを一緒にやっていきたいなと感じましたが、区PTAになると、地域や麻生区全体で子どもたちや教育を支えていく仕組みに触れることができます。そういうところを見ることができて安心もしました。改めて、できることはお手伝いしたいなと感じました。

そして当然ですが、区P協役員にはPTAが嫌いな人はいないので(笑)、そういう意味でもやりやすいですね。みんなで前向きに子育てや教育の環境について話し合いがされています。

他の学校のことを知ることができたり、地域の人とつながることで、学校の中だけではできないことができる実感があります。区や市という大きな範囲で、子どもや保護者を支える土台を作り上げていくのも、やりがいがあります。

今、麻生区PTA協議会内で企画し、現在募集中の「食育コンテスト」も、地域の企業さんや農家さん、店舗さんに協賛のご協力をいただいて実施しています。地域にはこんなお店や農家さんがいたんだなと知ってもらうきっかけになったらいいなと思っています。


「食育コンテスト」
インスタグラムはこちら

お申し込みフォームはこちら

Q.PTAってこんなところだよ、と伝えたいことは。

例えば運動会ひとつとっても、実施には多くの仕事があって、教職員の方と、保護者も一緒にその役割を担っていくことで成立しています。

お忙しくてできることが限られる人にも、できる範囲でできる仕組みがもっと出来て、小さなお仕事の関わりもPTAとしての関わりですよ、と伝えられるといいなと感じています。

私自身PTA役員を経験して感じたのは、子どもたちのためになることを、学校に丸投げしているだけではだめなのではないかということです。

区PTA役員を経験してみて、多くの方が関わってくれていて、日々子どもを育ててもらっているのだなと感じました。皆でできることをやっていく仕組みを作りながら、自分にも何かできることがあればお手伝いしていこうという気持ちを持って、関わらせていただいています。

現麻生区PTA協議会の他の皆さんにも少しお話をお伺いしてきました!

この日は月に一度の麻生区PTA協議会運営委員会の日。
(私マサノヨメも単位PTAの外副として、この会に毎月参加しています。)
楽しそうな雰囲気の中、運営委員会の事前ミーティングが進行している中で取材させていただきました。

皆様、区P協役員は1年~3年のご経験をされていて、区P協役員になる前には単位PTAでの役員をご経験されているとのこと。

区PTA役員をやってみて実際いかがでしょうか?

・ちょうどコロナの真っ只中ということもあり、今までは前年踏襲の業務が多かったのが、業務の見直しや改革を余儀なくされました。そのため、思っていた以上に忙しいここ2年でしたが(笑)、そのおかげで時代に合わせた変化をしていけていると思います。

・区・市PTAに関わる人は、変えていこうという意識や子育てへの思いをお持ちの方が多いので、議論がとても活発です。

・教育に関することはもちろん、昨今のオンライン化や、市や区で実施される様々な講演会など、区P協にいたから経験できて勉強になっていることが多くあります。私自身たくさんのことを勉強させてもらっていると感じています。

・学校を超えた交流があり、様々な意見や違った見方にも触れられて、より視点も広がります。

・一緒に学び合いながら作り上げていく組織で、それはとても楽しいと捉えています。

・区PTAで誤解されやすいのは、複数年経験する人が多いので、入ったら抜け出せないんじゃないかと思われがちなことです(笑)。でも実際は、勉強になったり得るものが多いから複数年経験しようという方が多いのです。プライベートに合わせて、1年のみの方・1年休んでもう1年、という方もいますので、そこは縛りはないですよ。

・色々な方が様々な形で関わってくれているのだなと感謝するようになりました。

・区PTA役員というと、少し重く考えがちだと思います。私も実際そうでしたが、「できるときに、できる人が、できることを、一生懸命やる。」という言葉を、以前の区PTAOBの方からいただいて、少し気楽に自分にできることで楽しく貢献できたら、と考えられるようになりました。

・PTAに関われるのは、自身の子どもが公立小中学校に通っている時期だけなので、実はすごく限られた期間です。その期間に子どもたちのことについて関われるのはとても貴重で、良い経験ではないかと思います。

取材後記

私自身も、主に条件面をきっかけに役員を引き受けるに至ったのですが、やってみると同じ役員メンバーさんとは同じ方向を向いて動いていけることの心地よさがあったり、先生方から学校の様子のお話を伺うことが出来たり、子どもが通う学校をより知ることができて良かったなぁと感じています。

(ちなみに昨今のオンライン化やペーパーレス化もコロナ情勢の中急速に進めることができていて、かなり快適度は上がっている実感が個人的にはあります。)

また、区のPTA役員さんというと、自校のPTAよりも更に普段なかなか触れる機会がない方々だと思いますが、同じ保護者という立場から、区や市というより広い視点から、子育て・教育に積極的に関わって支えてくれているのだなと感じられました。(感謝。)

ちなみに私の担う外副という副会長の中の校外担当も、他校の方との交流を持つことができて、これまた面白いんですよ。

 

子育てを人任せにしない。
できるときに、できる人が、できることを。

そして自身の子どもたちに直接影響のある時期に、プライベート内だけではなく、子どもたちに向けてできることがあるというのが、とても印象的でした。

PTAってなんか怖そう、めんどくさそう、よくわからない、という方にも、こんな世界なんだな~と知ってもらうきっかけになったら嬉しいです。

 

今年度の終わりには、PTA役員でお疲れ様飲み会ができたらいいなぁ~なんて思うマサノヨメなのでした。

関連タグ