絵本のコンシェルジュ 伊藤まゆみです。今回はたまプラーザ団地の集会所にある「いずみ文庫」に伺い、運営委員の方々にお話を伺いました!
目次
いずみ文庫の歴史
いずみ文庫が始まったのは昭和43年。団地が建った時はまだ開発中の土地で、周りには何もなく、公共の施設など、今のように子どもが遊べる場所はありませんでした。子どもたちはテレビなどを見て過ごすことが多かったそうです。団地内に住まわれている女性が所有されていた本を地域の子どもたちの読んでもらえるようにご自宅の部屋や廊下を開放されたのがはじまりです。
昭和44年には市の図書館から本を貸していただくようになり、それに伴い、会員も60名を超えました。冊数も会員数も増えたことで、団地の集会所や玄関のロビーに拠点を移し、このころから「いずみ文庫」と言われはじめたそうです。
週2時間だけ開放する図書室ですが、7年目には700名の会員数を超え、約3000冊の蔵書がたくさんの親子を出迎えました。いずみ文庫のメンバーが中心となり、公立図書館を作る会を設立し、昭和52年に山内図書館が作られた、という話には驚きました。
いずみ文庫は現在どのように活動されているのですか?
現在は毎週水曜日の14:30−16:30に開放しています。月1回のお話会は15:00−15:30。手遊び歌や紙芝居もあり赤ちゃん連れから幼稚園児・小学生が参加します。読み聞かせボランティアさんが、季節にあった絵本や歌を紹介してくださいます。参加された会員さんにはシールをプレゼントして、シールが貯まったら可愛いプレゼントと交換ができるようになっています。
月1回行われるお話会には多くの子供達が集まる
団地内にありますが、団地外に住んでいても利用はできますか?
もちろんです。団地以外の方や、ご年配の方も大歓迎です。会員になると一人5冊まで、二週間借りることができます。会費として1年間200円いただいています。委員になると冊数や貸し出し期間の融通が利くので、それが目的で委員になられる方もいらっしゃいます。
地域の親子の憩いの場になっている
委員になると嬉しいメリットがつくのですね。委員にはどのような方がなられているのですか?また、どのような活動をされるのですか?
ベビー〜小学生ママさんが多いです。委員は2年制で1年目5名、2年目5名で活動しています。OGの方もお手伝いにいらしてくださいます。通常の貸し出し作業だけでなく、図書館での団体貸し出しの選書や新書の購入などをしています。現在の蔵書の中には、伊藤忠記念財団の助成でいただいた本や、開館当初からある絵本など、たくさんの方に大切にされてきた絵本も多くあります。
今回お話を伺った委員の皆さん
地域の方にとっても愛されて、大切にされているのが伝わります。たまプラーザの地域のかたにお伝えしたいことはありますか?
いずみ文庫は来年で50周年を迎えます。現在会員数が100名程度ですが、今後、さらに地域の多くの皆さまに利用していただけるよう、本棚の充実を図ったり、フェイスブック等でお話し会などの発信をしています。団地外の方など、どなたでも気軽にお立ち寄りいただけたら嬉しいです。秋頃から来年度の委員メンバーも募集いたします。一緒に運営していただける方は大歓迎!ですので、もし委員に興味のある方は、ぜひお声がけください。
お料理の本や大人向けの小説、エッセイ、雑誌なども置いてありますので、世代を問わず、ご興味のある方はどなたでもお気軽に立ち寄ってくださると嬉しいです。いろいろな世代の方が交流できるような図書室にしていきたいです。
絵本だけではなく、様々な本が揃っている
取材を終えて
図書室というと、お話をしてはいけない。騒いではいけない。遊んではいけない。など堅苦しいイメージもありませんか? ヒヤヒヤするママもたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
いずみ文庫さんは、子どもがのびのびと本を選び、ママも楽しく読み聞かせをする!とアットホームな空間でした。
部屋から見守れる小さなお庭の様な場所もあるので緑に囲まれた、団地内の図書室は、体を動かしたい時期のお子様がいらっしゃる方にはぴったり!!大きな図書室では人気で借りることができない新しい絵本がたくさんあるのも嬉しいですよね。
お子様連れはもちろん、大人一人でふらっと寄って、元気一杯の子どもたちと、前向きに活動されているママさんと時間を過ごすのもオススメです。
いずみ文庫の皆さまさん、ありがとうございました!!