みんなで創る全力の遊び。鴨池公園のまんまるプレイパークに行こう!

  • 投稿日2022.5.13
  • 更新日2022.5.15

4年前横浜に移住して初めて知った「プレイパーク」の存在。それは驚き感動しました。

ターザンロープを使ったブランコ、泥遊び、水遊び、そして焚火まで! 子どもが野外で色んな遊びに挑戦させてもらえる場所があるのです。

プレイパークを運営するのは、子どもの遊びを大切に思う地域ボランティアの方々。
「世話人」と呼ばれるボランティアの方々が主体となり、横浜市の行政の協力と支援を受けて開催しています。

プレイパークに未就学児の息子と参加してみました!

現在横浜市内25ヶ所にあるプレイパークの中でも都筑区内唯一の「まんまるプレイパーク」。

鴨池公園のまんまる広場で毎週月曜日10:30〜と第2日曜日10:30〜開催されています。
広場の半分のエリアがプレイパークとして活用され、もう半分は公園を通常利用される方のためのスペースとして残されています。

まんまる広場。写真手前半分が公園一般利用のためのスペースで、奥がプレイパーク用に活用される

この日は日曜日だったので、よちよち歩きの子から小学校高学年くらいの子どもまで徐々に集まり、お昼前にはたくさんの親子で賑わっていました。

頼もしいプレイリーダーの存在

プレイパークに欠かせないのが「プレイリーダー」の存在です。

子どもたちの遊びをリードしたり、わくわくするような環境を設定したり、現場を引っ張ってくれるプレイリーダーと呼ばれる方が、NPO法人YPC(横浜にプレイパークを創ろうネットワーク)より派遣されています。

この日まんまる広場に来られたプレイリーダーは、かかしさん。

「かかしに似ているから」という理由でつけられたニックネームは、1度聞いたら忘れられないインパクト!
子どもたちと同じ目線で、なおかつ遊びを導いてくれる頼もしいお兄さんです。
子どもたちが随分慣れ親しんでいる様子だったので誰かの家族かな?と思ったほど。
中には、作りたい基地の図面を書いて持参した子どももいました。

今回は構造の安全上、希望の図面のようにはいきませんでしたが、かかしさんは3m以上もあるような長い竹を組み合わせて、タワー型のジャングルジムを作ってくれました。

周りの大人たちも巻き込みながらみんなで協力して竹を組んでいきます

頑丈に固定できて且つ解きやすい結び目を作るのがポイント。
紐の固定から子どもへの対応までプレイリーダーの先輩から伝授されたそうです。

しばらくすると、高い所から怖くて降りられない子がお母さんに助けを呼ぶ場面がありました。
するとかかしさんは「大丈夫。竹に近づいてそれに沿ってゆっくり降りてみて」とアドバイス。子ども自身が自力で問題解決できるように導く声のかけ方に、ハッとされられました。

固定している間にも子どもたちは登って、竹をしならせて遊んだり。
遊びながら、模索しながら、ゆっくり時間をかけて、ジャングルジムは構造に深みを増していきました。

見守る目。そっと支える手。

また、プレイパークには地域ボランティア「世話人」と呼ばれる方々の存在も欠かせません。

遊び道具を出したり、火を起こしたり、怪我した時に絆創膏を差し出したりと、いろんな場面で手を差し伸べてくださっています。

世話人の中にはお子さんを連れて来ている方もいれば、子どもが大きくなって一人で来られる方も。

幼稚園と小学校に通う2人のお子さんのお母さん あっこちゃんは、世話人歴6年。「プレイパークで地域との関わりが生まれているのを実感します。ここで先輩ママや同期ママに助けられたので、今度は私達が助ける番。恩送りの場です」とあっこちゃんは言います。

子どもが小さい時は、周りの手を借りざるを得ない時もありますよね。

「子どもが大きくなったら今度は自分が助ける」というあっこちゃんの姿勢、見習いたいです!

ご近所からの助っ人、工作の名人も!

また、ご年配の世話人 市川さんときりさんは、巧みな工作で子どもたちと関わります。


シュロの葉を使ったバッタ作りの名人きりさん。
過去には、こどもの国でもボランティアとして子どもたちにシュロのバッタを作っていたのだそう。

鮮やかな手捌きで完成したバッタ。

本物さながらのバッタを作っていただいて、息子は「宝物にする!」と目を輝かせ、私に預けてまた遊びに飛び出していきました。

市川さんは伐採した竹を加工する名人です。この日は竹籠の材料づくりのために竹を薄く割く作業をしていらっしゃいました。別の機会には竹とんぼを作る事もあるそう。
市川さんが世話人になったきっかけは、たまたま通りかかったプレイパークでロープの結び目が気になったことから。「ロープが危険だったので結び直したら『良ければ次回から来てご指導ください』と声をかけられました」とユニークな経緯を教えてくださいました。

わくわくするような遊びがいっぱい!

他にも色んな遊びが用意されているプレイパーク。創意工夫しながら自由に心の赴くままに全力で遊ぶ子どもたちの姿がありました。

けやきに吊り下げされたロープのブランコ。木とお友達になれそう。

土で遊びたい子どものためのスペースと道具もあります。

うちわの骨組みや紐を使ってシャボン玉を飛ばす姿も。

縄跳びや絵本、竹ポックリもありますよ!

枝を燃やし、焚き火をしました。火の暖かさ、煙たさも感じることが出来ます。

ここではプレイリーダーや世話人以外の大人たちも、子どもたちを見守り合い、協力して遊びを創り上げています。遊びを通じて世代を超えたコミュニティが自然と生まれているように感じました。

明日の子育てに繋がるヒント

今回プレイパークに参加して改めて感じたのが「子どもの遊びを大切に思う人達で作り上げられている」ということ。感謝の気持ちとこれからもずっと続いて欲しい気持ちを込めて、ほんの気持ちですが帰り際に募金させていただきました。

空の下で本気の遊びに触れて、息子だけでなく私も心が開放されたような晴れ晴れした気持ちに。帰る時は「また行きたいね!」とキラキラした表情の息子と指切りしました。

しかしながら日常に戻ると、子どもの「やってみたい」に寄り添う事は、やっぱり簡単なようで難しいときも…。
難しくて答えのない子育てですが、楽しむヒントがまんまる広場のプレイパークにあるような気がします。

赤ちゃん連れの会「ベビまる」

また、毎週月曜日は0歳〜1歳連れのプレイパーク「ベビまる」も開催しています。
まんまる広場の木陰にシートを広げ、ピクニックスタイルで気ままにおしゃべりできる時間です。

コロナ禍でますます閉鎖的な育児になりがちな昨今ですが、孤独を抱えている乳幼児の親御さんにとっても、かけがえのない居場所になりますように。

子どもたちの居場所を守る地域ボランティアの方々に感謝!

まんまるプレイパークが発足して今年で17年目。

昔ここで遊んだ子どもたちも、パパやママとなって帰ってくるやもしれない程の年月が経っているということは、感慨深いですね。

運営する地域ボランティアの方々は、毎月の定例会で、行政やプレイリーダーを育成するNPO法人YPAと、まんまるプレイパークの今後について話し合っています。

左から、まんまるプレイパーク代表の池田朋子さん、世話人の瀧澤亜紀子さん(あっこちゃん)、宮崎いづみさん。

先輩ママから受け取った優しさを次の世代に渡して「ありがとう」が循環する、そんな仕組みが17年伝承されていることに感動しました。

優しさとわくわくが溢れた、まんまるプレイパークにぜひ遊びに行ってみてくださいね。

地域ボランティアに興味のある方もご連絡お待ちしております!

開催情報

■まんまるプレイパーク
開催曜日:毎週月曜・第2日曜
開催時間:10:30-17:00
■ベビまる
開催曜日:毎週月曜
開催時間:10:45-12:00

*まんまるプレイパーク公式HP  http://manmarupp.ciao.jp/
*公式Instagramはこちら
*公式Facebookはこちら
*問い合わせ info@manmarupp.ciao.jp

■NPO法人 YPC(横浜にプレイパークを創ろうネットワーク)
公式HPはこちら

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