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プロフィール
猫の手メイドサービス株式会社 代表取締役社長 鬼頭麻記子さん
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テーマ「成功者に学ぶ」
藤戸:「成功者に学ぶ」をテーマに、鬼頭さんのように売上を伸ばしたいと思っている人がたくさんいます。そこで今日は鬼頭さんが起業してから飛躍的に売上が伸びた時のことについていろいろとお話をお聞かせください。よろしくお願いします。
鬼頭さん:よろしくお願いします。
藤戸:売上げが飛躍的に伸びた時期というのはいつ頃になりますか。
鬼頭さん:創業の翌年ですね。2014年4月に創業してその年の年末の売上げが68万円、翌年の2015年12月末には600万円になりました。
藤戸:その飛躍的に売上げが伸びたときはどのようなスキルや知識を使いましたか。
鬼頭さん:主婦でしたので、特にスキルや知識もない不安な状態からスタートしたのですが、同業他社の社長が気持ちを支えて応援してくれたことが大きかったですね。
仕事も楽しかったので週2,3回ポスティングをしていたことと、間違えてGoogleの有料広告の利用を設定してしまったのですが、そこから毎日利用してくださるお客様ができたことが売上げが伸びるきっかけになりました。最初はパートの仕事をやりながらでしたが、2015年12月にはパートの仕事を辞めて事業に専念するようになりました。
藤戸:その頃には生活が出来るくらいの収入になっていたのですか。
鬼頭さん:まだ生活まではできず夫の収入で生活をしていました。それもあって売上げを伸ばすことだけに専念することができました。
1年で売上げが10倍になったのは何がよかったのでしょうか
鬼頭さん:一生懸命に取り組む熱意だと思います。経験がなかったため荒削りなところもありましたが、それでも一生懸命にするところが認められたと思います。ご契約になったお客様からは、どのくらい仕事ができるのかわからないけど、この人だったらお願いした通りにやってくれるだろうと思った、と言われこの事業にかける熱意が伝わったのだと思います。
そして、できないことは断ってきました。できることとできないことの軸を持っていいたことが信頼にも繋がったのだと思います。
個人事業でやっていくには、大手でネームバリューのあるところと違い知名度のない人に自分の大事なお金を払えるかどうか、その人がどれだけ真剣に腹を括っているのか、何があっても退かないという姿勢が決め手になったのだと思います。
藤戸:売上げが伸びたときはどんなことを考えていたのですか。
鬼頭さん:頼まれたことは断らないで全部受けると決めていました。始めた当時はまだ主婦的な感覚が残っていたのでママ友や友達とのプライベートの予定を入れていたのですが、チャンスを絶対に掴むと決めていたので、仕事以外の予定は一切入れずに仕事が入ってきたらすぐに対応できるように準備をしていました。
藤戸:それ以外に創意工夫をしたことはありますか。
鬼頭さん:創意工夫をしたというよりは売上げを上げることだけを考えていました。早く経済的に自立をしたかったのですが、主婦で世の中が全く見えていなかったので、どうすれば商売が上手くいくのかたくさん勉強をしました。
「自分の手取りが20万円を超えないと事業をしていると言えないよ」と教わったので、早くそこに到達することを目標に実績を積むこと。そのためにお客様を大事に誠実に向き合うことだけを考えてやってきました。
藤戸:そのときに重要だと思っていた感覚はどんな感覚ですか?
鬼頭さん:調子に乗ってはいけないということです。売上げが上がってきたときに調子に乗って子どもたちを連れて毎日のようにお菓子を買いに行っていました。当時は個人事業主だったので、売上げのことがよくわかっていなかったのです。経営者として長く続けていくためには驕りや傲慢になっては駄目だと気づき、自分で自分の手綱を引くこと、反省することは今でも心がけています。
藤戸:売上げが伸びたときに特に変わったことはありましたか。
鬼頭さん:人を採用したことですね。主婦だった私が人を雇用することやどうすれば人に動いてもらえるのかわかっていませんでした。自分の考えを押しつけようとして上手くいかず10人いたスタッフの半分が退職し、さすがにそのときは熱がでましたね。
売上げが伸びたときに自覚したことはどのようなことですか
鬼頭さん:法人化することです。当時は個人事業主で女性だと同業界では簡単に認めてもらえない風潮がありました。また、働いているスタッフもいたので早く法人化したいと考えていました。当時は1,000万円が一つの目安だと言われていましたので、そこを超えることを目標にしていました。
藤戸:自覚したことは法人化することと1,000万円の売上げを目指すことだったのですね。
鬼頭さん:そうですね。1年目のときにこの商売でやると腹を括り、売上げが1億、2億、3億となり、従業員も100人、200人雇用している会社にすると決めたので、法人化することや1,000万円の売上げは通過点でしかありませんでした。いろいろな経営者から最初は数ミリの積み重ねで売上げが伸びていき、ある時から足し算からかけ算になって伸びていくのでそのポイントを早く抜けるといいよ、と聞いていたので着実にやっていくことだけを考えていました。
藤戸:売上げが伸びた要因は何だったのでしょうか
鬼頭さん:人を雇用したことです。自分一人だと売上げも月に数十万円にしかなりませんが、従業員がいることで売上げが伸びていきました。最初は雇用したことで赤字になることも自分の給与がでないこともありましたが、売上げを伸ばすために雇用し続けてきました。
藤戸:10人の従業員が半分になったとおっしゃっていましたが、人の補充はその後どうされましたか?
鬼頭さん:5人のままでした。法人化したときに2人のスタッフを正社員にしたためその影響で300万の赤字になりました。そこから立て直しを図り6期目でやっと黒字にすることができました。
売上げが伸びた時にどのようなことを手放しましたか
鬼頭さん:ビジネスに時間を費やすために人間関係を整理したことですね。限られた時間の中で誰とどんな時間を過ごすのかが大事だと思い、良い意味で優先順位をつけるようになりました。売上げを伸ばすことだけを考えていたので、年末年始でも休日でもご依頼があればお客様のご都合に合わせていつでも動ける時間を作っていました。
ビジネスで成功している人が共通して話していることが「どれだけ自分のやっているビジネスに時間をかけているのかそれが売上げになる」ということですが、その通りだと思っています。
藤戸:今日は「成功者から学ぶ」ということで、鬼頭さんが事業を始めた当初、どんなことを考えて何をしてきたのかお聞かせいただいたのですが、これからビジネスを始めようと思っている人に向けてアドバイスをお願いします。
鬼頭さん:最初は実績がないところからのスタートなので案件がきたらどんなに条件が悪くても受け、受けたものは我武者羅になってやり遂げる。その積み重ねが実績になり経験になります。
また、人との出会いも大事です。私がこのサービスを始める前に3年くらいかけて何をビジネスにするのか探していました。そのときに人からの勧めでプレ起業交流会を主催していたのですが、パート主婦の感覚だったため参加者の一人が主導するようになり、主催者でありなが発言権がなくなってしまいました。そのときに別の参加者から長文メールで、参加費500円を払っているにもかかわらず鬼頭さんは何もしていないとお叱りを受けてしまったのです。指摘してくださった方から「1円でもお金をもらったら一生懸命にする。それがビジネスの基本だ!」と言われたことにはっとし、そこから意識が変わりました。
その人からも、どれだけ自分のビジネスに時間を費やしたかが大事だと言われました。どんなビジネスでも上手くいっている人は、そのことに対して確実に時間を使っています。普通の人が5するところ15やっています。普通の人が3しか考えないところ、そういう人たちは20くらい考えています。自分の事業を深掘りして考え続けることで改善でき、いろんなことに気づくことができる、その差の違いだと教わりましたし、私もそう思います。
藤戸:ありがとうございます。出会いをどう活かすのか、相手に教えを請い耳を傾け素直に実践する謙虚さが、主婦だった鬼頭さんがここまでになった要因の1つだと思います。
鬼頭さんが売上げを大きく伸ばしたときにやっていたこと
- チャンスが来たら「できない」などと言って自分で自分のビジネスに制限をかけないでそのチャンスを活かしてきたこと。
- 自分のビジネスに集中して時間をかけてきたこと。
- お客様に感謝を忘れずお客様を大事にすること。
多くの人のヒントになる大変貴重なお話をありがとうございました。