災害時にペットはどうする!?(後編)

  • 投稿日2019.4.13
  • 更新日2021.12.2

2019年3月16日、たまプラーザ地域ケアプラザで、平和会ペットメモリアルパーク主催の「災害時のペット対策」の講演がありました。前編では、青葉区のペットの防災拠点の役割や、映像も交えて過去の震災から学んだ課題点について記事でご紹介しました。

  • 災害時にペットはどうする!?(前編)の記事|たまプラーザ横浜市青葉区|ロコっち

    災害時にペットはどうする!?(前編)の記事|たまプラーザ横浜市青葉区|ロコっち

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  • 後編では、災害時のペット対策、およびペット防災グッズについてお話していきます。

    災害時のペット対策

    災害時のペット対策について、青葉区福祉保健センターの松野さんよりお話がありました。

    現在、横浜市内には約18万頭の犬が登録されていて、それは横浜市の小学生より多い数だそうです。そして、猫もほぼ同数が飼育されているという推計とのこと。ペットは犬猫とは限らず鳥や小動物の多くが飼われています。

    そして、大規模な災害が起こった時に、そのペットたちをどのように避難させればよいのかが、横浜市としても重要な課題となっています。災害時には、混乱を生じることがないように、ペットを飼っている人だけでなく、地域防災拠点を運営する方やペットを飼っていない人も含めた地域の方も含めた助け合いが必要となってきます。

    前編でもお伝えしたように、災害が起きたらまず「自助」、ということで、ペット同行避難をします。ペットと一緒に避難所へは行きますが、そこでは共に生活することは困難なため、日頃から対策を考えておく必要があります。

    ペット同行避難の時の備えとして紹介されたのが下記の内容です。

    飼い主の明示

    災害時には、ペットと離ればなれになる事もあるため、保護された時に飼い主は誰なのかがわかるようにしておく必要があります。犬なら、マイクロチップや犬の鑑札、狂犬病予防注射済票、首輪、迷子札を付けるなどして、明示しておきます。

    しつけ

    次に大事なのは「しつけ」で、松野さんが特に強調していたのが、「ハウストレーニング」です。

    ハウストレーニングとは、キャリーバッグやケージにスムーズに犬が入るトレーニングの事です。災害時には、拠点でのトラブルの防止や、他の避難者に迷惑をかけないように、「ハウストレーニング」をしておくことが重要なのだそうです。

    ペット自体も、ハウス(ケージ)が落ち着く場所になっていると、場所を移動しても、落ち着く場所を確保できるので、安心することができると思います。ハウストレーニングができていないと、ストレスが溜まったり、無駄吠えをしたりする可能性が高くなり、ペットとの避難生活が困難となりうるので、マスターしておくべきですね。

    避難用品の確保

    ペット用避難用品は何を用意したらいいのかという事ですが、拠点にはペットのフードやキャリーバッグ・ケージなどのペット用品の備蓄はないため、自分で用意する必要があります。

    ・フード、水、薬・・・・フードは、少なくとも5日分以上、できれば7日分以上あったほうが良いとのこと。薬も、いつも飲んでいるお薬など

    ・ペット用品・・・ペットシーツ、新聞紙、リード、糞尿の処理用具など。ペットの水やフードの器も必要。

    ・飼育手帳・・・飼い主の連絡先、ペットの写真、ワクチン接種状況、健康状態などを記入したもの

    健康管理

    日頃から、狂犬病予防接種、ワクチン、ダニやノミの駆除などを実施しておき、ペットの健康管理をしましょう、という事ですが、まず飼い主自身の健康管理に気を付けてペットの健康を守ってあげてくださいとおっしゃっていました。その言葉を聞いて、確かにそうだな!と思いました。飼い主が健康でなければ、守れるものも守ってあげられないという事ですね。

    ペットの一時預け先の確保

    同行避難が困難になった時、あらかじめペットの一時預け先を確保しておく事が大切だそうです。特に大型の動物、特殊な動物などのペット達は、災害が起こってから探すのが大変です。後日、トラブルなど無いように話しておくとよいですね。

    ペット防災グッズ

    最後に、平和会ペットメモリアルパークより、ペット防災グッズの紹介がありました。大型犬用の避難ライフバッグと、離ればなれにならないための防災セットです。

    ライフバッグには、ケガの応急手当に必要な非常用グッズ3点(手袋、包帯、簡易口輪)が入っているそうです。手袋は人間用で、手当ての時に使います。包帯は伸びの良いもので人間にも使えるものです。

    では、口輪はどうしてだと思いますか?

    口輪は、普段咬まない犬でも、災害時の恐怖心やケガなどでパニックを起こし、咬む恐れがあるため、この3点の中に含まれています。

    離ればなれにならないための防災セットには、家族の防災リュックにいれるための名札付きリード入れポーチ、救助のお願いやペットの居場所を伝えるSOSカードおよびステッカーが入っています。

    はぐれたり、ケガをしたりして飼い主が近くにいない場合は、人の手を借りなくてはいけなくなります。こういった時には、保護する立場の方に分かりやすいメッセージがあるとスムーズに対応できそうですよね。

    今回の「災害時のペット防災」で改めて思ったのは、まず自分たちの防災グッズの見直しをし、その中でペットの防災グッズも用意をするということ。フードや水も2~3日分位あればいいと思っていましたが、人間以上に余分に確保しなくてはいけないと、改めて勉強になりました。

    そして、どう避難するか?についても、知る事が出来たので、忘れないように日頃から意識しておくのも大事だと思いました。横浜市の災害時のペット対策~ペットとの同行避難対応ガイドライン~もあるので区役所やHPなどで目を通しておくといいと思います。

    みなさんもぜひ、ペットの災害時の時の事を考えて見直して見て下さいね。

    大災害時の拠点(横浜市認定)

    平和会ペットメモリアルパーク
    〒225-0001 横浜市青葉区美しが丘西2-15-1
    〒215-0013 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1183( *横浜市青葉区と川崎市麻生区の両方にまたがって位置しております。)

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