災害時にペットはどうする!?(前編)

  • 投稿日2019.4.4
  • 更新日2021.12.2

2019年3月16日に、たまプラーザ地域ケアプラザで行われた、平和会ペットメモリアルパーク主催の「災害時のペット対策」に行ってきました。

  • 平和会ペットメモリアルパーク・現地レポートの記事|たまプラーザ横浜市青葉区|ロコっち

    平和会ペットメモリアルパーク・現地レポートの記事|たまプラーザ横浜市青葉区|ロコっち

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  • 今までに、日本でもあちこちで災害が起こりました。その時に、人だけではなく多くのペットも被災しました。

    もし災害が起こったら、ペットはどうしますか?

    今回の講演では、普段からどのような準備をして、いざとなったらどうやって避難をすればよいか、どのように行動すればよいかなどのお話を聞けたので、レポートします。

    青葉区のペットの防災拠点の役割

    初めに、ペットの防災セミナーを主催した平和会ペットメモリアルパークの松江さんによる、動物救護センターのお話がありました。

    平和会ペットメモリアルパークは、動物救護センターの候補地として2017年に横浜市、2018年に川崎市の認定を受けているそうです。

    動物救護センターの主な活動として
    ・飼い主とはぐれ、放浪しているペットの保護収容
    ・被災のため、飼育が困難になったペットの収容
    ・保護したペットの飼い主への返還
    ・ペットにかかわる相談の受付
    があげられます。

    平和会ペットメモリアルパークの駐車場は大規模な災害が起きた場合に、「動物救援センター」として、救援活動を行う拠点になるという事です。たまプラーザ駅からもバスで10分と行きやすい立地なので、とても心強いと思います。

    映像から学ぶ、過去の震災から学べた課題点など

    次に、(一財)ペット災害対策推進協会の沼田さんによる、「過去の災害において行われた被災動物救護活動」の講演がありました。

    沼田さんは、阪神淡路大震災を体験されていました。やはり、沼田さんも今まで小さな地震は起こっていたが、まさかこんなことになるとは思わなかったとおっしゃっていました。「災害は、いつ発災するか分からない!」という言葉が、印象的でした。関東でも、首都直下型地震がいつ起こるか分かりません。地震だけでなく、津波も来る想定もする必要があります。

    では、災害が発生した時はどうしたらよいのでしょう。

    どう守っていくかというプロセスが3段階あって、まずは、自ら命を守る自助、次に地域で助け合う共助、そして国や自治体の公的支援という順に行っていくという事で、公助という部分でのお話にフォーカスを置いたお話がありました。

    災害時には、自助という形で、飼い主がペットを守る。飼い主がどうしても自助できない場合、公助を受けることになります。公助は、大体1週間位すると始まります。横浜市や横浜市獣医師会などが中心となって、前述した平和会ペットメモリアルパークさんのような救護センターを拠点に活動していくという事になります。

    各事例から見ていくと、阪神淡路大震災では、被災動物数(推定)犬:約4,300頭,猫:約5,000頭で、救護動物数は1,556頭とデータがありました。その時は、人命の救助や救護などで手一杯となり、動物まではなかなか手が回らず、水面下での活動となったそうです。

    ボランティア参加者は、一般の動物が好きな方、ボランティアグループによるものでしたが、一般の方にはトレーナーが動物の扱いについて、研修を受けてもらって活動したそうです。苦戦したところは、一般の方は週末の参加者が多かったため、平日は足りない状況に陥ったそうです。

    東日本大震災は、福島県での被災動物数(推定)犬:6,280頭、猫:約5,360頭で、救護動物数は犬463頭、猫545頭という事でした。この地震が起きて避難するとき、「最低限必要な物だけ持って逃げてください」という指示があり、ペットはおいていかなければなりませんでした。ペットの多くはその場に残されていて、一時帰宅ができた時に、ようやくペットを保護する事が出来たそうです。

    こういった中で、やはり自助という部分が大事だという事は痛感しました。普段から、ペットの飼い主として心掛けておく事が必要です。

    日頃の備えとして
    ・住まいや使用場所の防災対策:ペットがいつもいるところには、高い場所にものを置かないなど
    ・ペットのしつけと健康管理
    ・ペットが行方不明にならないための対策
    ・ペット用の避難用品や備蓄品の確保
    ・家族や地域住民との連携
    ・ペットの一時預け先の確保
    があげられていました。(後編で詳細をお話します。)

    災害時には、ペットとの同行避難、避難所で迷惑をかけないように飼育する事が重要だそうです。

    同行避難(環境省の定義)とは、飼い主がペットを同行して避難所まで安全に非難する事であり、避難所での人とペットの同居を意味するものではないという事です。その背景には、やはり避難所では、アレルギー(子供のアレルギー深刻化)、神経質、動物が苦手な人などもいるという事、飼育者のモラルの問題(鳴き声、悪臭、一般スペースでペットと就寝など)などで、一緒には避難しても、共に過ごすことはできないのです。同行避難するにあたっては、ペットも大事であるけれど、まずは自身・家族の身の安全を確保した上で、動物の安全を守る事が大前提だとおっしゃっていました。

    みなさんは、もし災害が起こったら、どこに避難したらいいか分かりますか?

    ここまでのお話で、災害が発生したらどう行動すればよいのかという事を普段から確認し、いろいろな事を想定しながらシミュレーションをして、家族の間でもペットも一緒に安全に避難する方法を話し合う事が大事だと思いました。

    後編では、災害時のペット対策と、ペット防災グッズのお話をします。

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