王禅寺のアトリエで紙にとことんこだわった「紙すき寄席」6/1に開催

王禅寺にある「こどもとデザインの実験室 二角形」で、紙にとことんこだわった「紙すき寄席」が6月1日に開催されます。

「紙切り」と「落語」が間近に楽しめる、こちらのイベント。

麻生区にあるこども向けの教室で、なぜ「紙」をテーマにしたイベントを開催するに至ったのでしょうか?

その経緯を主宰の大友優子さんにうかがいました。

「紙すき寄席」主宰・大友優子さんインタビュー

Q.「紙すき寄席」開催の経緯を教えてください。

大友さん「きっかけは、もっと和紙の面白さを届けたい。』という想いからです。
和紙の面白さだけでなく、和紙の原料の生産地の現状も含め、少しでも多くの方に知ってもらう機会を作りたいと思っていました。
せっかく伝えるのだから、楽しく記憶に残る形でと思っていたところ、知り合いの方に「紙切り」や「落語」の魅力を教わりました。
伝統産業も伝統芸能も後継者の問題を考えなくてはいけない状況の中、楽しみで繋げられたらと思い、この企画が始まりました。

紙を作ることを「紙漉き」というのですが、紙を好きになってもらいたいという思いをかけ、この寄席の名を「紙すき寄席」にしました。
紙すき実行委員会には、紙漉き職人、原料を手入れをする方、落語、寄席文字が好きな方と、、色々な紙好きな人たちが集まった仲間がいます。
今回は初の試みになりますが、和紙のことを楽しく知ってもらうきっかけづくりを、みんなで考えていけたらと思います」

 

紙の原料となる楮(コウゾ)

Q.土佐和紙の魅力とは?

大友さん「原料である、楮、ミツマタが育ちやすい環境の中で、年数を積み重ねた知恵を受け継ぐ先輩たちと、職人さんたちが一緒に和紙作りを取り組んでいるのも魅力の一つに思います」

和紙の原料作りの様子

 

職人さんによる手漉き和紙

Q.寄席のチラシには「紙にとことんこだわった」とありますが、具体的にはどういった点にこだわる予定でしょう?

大友さん「日本人はもともと紙と暮らしを共にしてきました。
障子、扇子、提灯と紙で作られているものは見受けられましたが、今では環境が変わり少なくなってきました。
寄席で通常、めくりの紙、紙切りの紙は洋紙のことが多いですが、会場構成も含め、できるかぎり和紙で表現してみようと思ってます。和紙でどこまでできるかの実験です」

会場の様子。テーブルを覆う毛氈(もうせん)も和紙で

Q.会場となるatelier 610では、これまでもレモネードスタンドなど地域の方と繋がるイベントを行ってきましたよね。atelier 610が「まちの人にとってこんな場所になってほしい」など夢はありますか?

大友さん「レモネードスタンドなどのイベントは、こどもたちが本気で取り組めば、小さくても、がん支援ができるということを学びました。
こどもとデザインの実験室 二角形では、植物からの和紙作りにも挑戦しました(こどもたちが挑戦した和紙作りの様子はこちら)。

こどもたちには、いつも本物に触れてもらいたいという思いがあり、今回も本物の寄席を体験してもらい、未来につながることを一緒に考えたいです。
そして、地域にいながら楽しみがあることで町自体が元気にもなる気がします。
その元気の源になるような拠点ができたらと思っています」

「植物からなにができるかな?」をテーマに、こどもとデザインの実験室 二角形で行われた和紙作りの様子

会場のatelier 610。普段は「こどもとデザインの実験室 二角形」の教室に使用されている

【イベント情報】

紙すき寄席

日時:2024年6月1日(土) 開演14:00ー15:00(開場13:30)

会場:六一〇亭    atelier 610 川崎市麻生区王禅寺西6-10-21

出演:
紙切り・林家喜之輔
落語・笑福亭羽光

木戸銭(入場料):こども木戸銭 610円(幼稚園ー高校生)、おとな木戸銭 1,500円、親子木戸銭 2,000円(親1名+子1名)
+お楽しみ袋付き +1,500円 木戸銭とセットでお得です。

※お楽しみ袋(2,000円)数量限定
土佐和紙の産地(高知県いの町吾北)からの自然の恵み、お米、お菓子、いろんな紙などが入ったお楽しみ袋を販売します。
お楽しみ袋のみでもお求めになれます。

申し込み:どなた様もフォームよりお申し込みください。
事前予約制・当日のお支払い

持ち物:ざぶとん

主催:紙すき寄席実行委員会/こどもとデザインの実験室 二角形