たまプラーザ中央商店街にあるシェアキッチン「FORT MARKET」で月に二回、愛情と栄養たっぷりの「アスむすび」というおむすびが販売されています。
※アスむすびの記事はこちら
旬の具材がふんだんに詰まったおむすびは、もはや一品料理!見た目も食べても幸せいっぱいの「アスむすび」には、どのような想いが込められているのでしょうか。
今回は、管理栄養士であり、ヘルシーフードラボ代表の梅田やすこさん(愛称:梅ちゃん)に、詳しくお話を伺いました。
目次
インタビュー
Q、どんなサービスをご提供されていますか?
A、こちら(たまプラーザ中央商店街の中ほどにあるFORT MARKET)のシェアキッチンで、毎月2回11時〜14時、手作りの具沢山おむすび「アスむすび」を販売しています!
旬の食材を使って、栄養バランスの取れた、おむすびだけで食事になるような「アスむすび」をご提供します。
テイクアウトはもちろん、店内のカウンター席でも召し上がっていただくことができます。※販売の詳細はこちら
Q、「アスむすび」の名前の由来と、なぜシェアキッチンで販売することにしたのか、きっかけを教えていただけますか?
A、はい。まず名前の「アス」には、2つの意味が込められています。
アスリートが、身体を整えるためにしっかりと栄養を補給できるという意味での「アス」、そして、多忙を極める子育て中のママさんたちが、手軽に安心して子どもにおむすびを与えられることで時間や気持ちに余裕ができ、明日(あす)への活力に繋がるという意味での「アス」です!
お店をやろうと思ったきっかけは3つです。
まず最初のきっかけは、國學院大學蹴球部で、学生への栄養管理をさせていただく中で、学生さんたちは学業、部活、アルバイトなどで多忙な日々を送っていて、バランス良い食事が摂りづらい状況であることがわかりました。
練習の前後に、ワンハンドでしっかりと栄養を補えるおむすびがあれば、ビタミン、ミネラル、タンパク質などが整うのではないかと考え、「アスリート向けのおむすび」=「アスむすび」を提供をし始めました。
サッカー部の学生は、一般の成人の方の2倍ほど、約3,500〜4,000kcalのエネルギーを摂取しないと、体を維持し、しっかりと育てることができません。
3食でこれを補うとなると、一度にたくさん食べなければならず、胃腸にも負担がかかってしまうため、しっかりと栄養を補うためには、補食を効果的に活用することが大切です。
また、学生さんの話を伺う中で、ビタミン、ミネラル、食物繊維が非常に不足してしまっていることもわかりました。体のダメージを回復し、パフォーマンスを上げるためには、これらの微量栄養素も同時に摂取できるようにしなくてはと思い、様々な具材を加えたおむすびを作るようになりました。
次に、この具沢山のおむすびを、インスタグラムなどに載せたりしていたところ、たまプラーザのママ友さんや、友人知人から「是非食べたい!」と反響をもらうようになりました。
アスリートだけでなく、ママさんたちにとってもワンハンドで手軽に栄養が摂れることは、親子共に、明日(あす)への活力、安心、ゆとりに繋がるのかな?と思うようになりました。
母親業は本当に忙しく、自分の周りの共働き家庭の方や、育ち盛りの子どもがいるご家庭にとって、少しでも時間と心の余裕を作ることはとても大切なことです。
私自身も7歳と4歳の娘を育てる共働き家庭で、平日は私のワンオペ育児であることが多く、毎日がバタバタです。管理栄養士という職業ではありますが、もちろん料理が億劫になることもあり、お惣菜を購入したり、外食を利用する際に、もっとバランスよいものを食べさせなきゃ…という罪悪感を感じてしまうことがあります。
たまプラーザならではかもしれませんが、核家族が多いからか、なかなか頼れる方がいない中で、母親一人で家庭を回さなければならないという意識をもってらっしゃる方が多いのかな、と感じています。
お子さんの塾のごはんや夜食の準備をしなければならない方や、部活のためにお弁当だけでなく補食を準備しなければならない方、仕事が忙しくて麺類、丼ものに食事が偏ったり、朝ごはんがトーストと牛乳だけとなってしまう方。他にも、アレルギーや好き嫌いの対応をしたりと、食に関する悩みは尽きません。
そんな方々に何かできることはないか。負担を減らし、心の救いになれるようなことができればと考えていました。
その矢先、最後のきっかけになりますが、まちなかbizあおば代表の坂佐井さんとお話をしている中で、月に一度3丁目カフェで開かれている交流会でおにぎりを提供してみて、感想をもらったらいいよ、とオファーをいただきました。そして、3丁目カフェのオーナーの大野さんのご理解をたまわり、ご提供させていただきました。
実際にやってみてわかったことは、お母さんやお子さんだけでなく、働き盛りのお忙しい男性にとっても、手軽に栄養が摂れるということが嬉しいことだと知りました。
アスむすびを通して、國學院の学生たちの応援だけでなく、たまプラーザで毎日忙しくしている方々のお役に立てたらという思いが強くなりつつも、本格的にお店を構えるのは、今は難しいなぁ…と思っていた矢先に、たまプラーザ駅前商店街会長の小松さんから、このシェアキッチンのお話を伺い、月に2回の出店を決意しました。
Q、学生さんたち、子育て中のお母さんたち、ひいては世の中の多くの人に、アスむすびは求められていたのですね!梅田さんは、なぜそんなに「食」を大切にするようになったのですか?
A、子どもの頃、伊東で旅館を営む両親が、早朝から夜遅くまで仕込みをし、お客様のお食事を心を込めて提供する背中を見て育ちました。
自分の思い出の味は?と思い起こすと、地元の美味しいものをたくさん食べてきましたが、やはり一番は空手の稽古の後に食べる、母が握ってくれたおむすびです。
塩むすびやおかか醤油、青菜、鮭わかめ、むかごごはん、筍のおこわなど、ついついもう一つ…と食べてしまいたくなるものばかりで、お陰で5姉妹の中で私が一番がっちりした大きいカラダに育ちました!
両親がお客様や自分たちに作ってくれていたもののように、「アスむすび」をお召し上がりになった方が、身も心も満たされ、活力が湧いてくるようにと願いを込めて作っています。これからも皆さんに届けられるよう、一歩ずつ励んでいきたいと思います。
Q、ご両親から受け取ってきた「食」への感謝や感動を、世の中に還元していく素敵な活動ですね。それでは最後に、今後の活動の展望はありますか?
A、今は、國學院大學蹴球部の選手サポートや企業の商品開発サポート、糖尿病透析患者様の料理代行などのお仕事と、自身の子育てが中心の生活です。
まずはそれらを丁寧にこなしながら、体調を崩した経験もあるので、無理せず月2回からシェアキッチンで少しずつ、アスむすびの販売を始めさせていただく予定です。
大きくしたいというよりも、まずはコツコツと、身の丈に合ったお仕事の仕方、お役に立てる方法を模索しながら進めていきたいと思っているため、大きな野望は今は考えないようにしてます。
ですが、フラッと寄ってくれた小さなお子様たちがワクワクするような仕組み(アスむすびのキャラクターのぬりえ、絵本など)を用意して、楽しく食育に触れられるようにしたり、いらした方がホッと一息ついたり、元気になってもらえる場にしたいと思っています。
また料理を提供する者として、お客様を家族のように大切に想い、お客様の声に耳を傾け、栄養バランスや季節感を意識したり、青葉区の食材を活用して地産地消を心がけたり、調味料にこだわるなど、心を込めてご提供したいと思います。
チャレンジを始めたばかりで、お客様にはまだご不便をお掛けすることもあるかと思いますが、「アスむすび」を楽しんでいただけたら嬉しく思います。
何卒宜しくお願い申し上げます。
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優しく可愛らしい笑顔の中に、凛とした力強さも感じられる梅田さん。是非彼女の握る「アスむすび」を召し上がってみてはいかがでしょうか?
「アスむすび」の詳細や販売についてはこちらをご覧ください
お問合せは、梅田さんインスタグラムにDMにてお願いします。