「え〜、もう終わり?もっとやりたい!」広瀬さんのクラスでは、終わり際にいつもそんな声が聞こえてくるそう。理由はシンプル、ただ”楽しい”から。
子どもはもちろん、大人だって、習い事やレッスン前に「練習不足だな」「また注意されちゃうかな」「あまり気が乗らないな」などと、通うのが憂鬱になったりするもの。それとは真逆のレッスンとは、一体どういうものなのでしょう?
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「教えない音楽教室」とは?
広瀬さんが一番大切にしているのは、生徒さん一人ひとりが自発的に音楽と出会い、驚き、感動する瞬間をつくること。”教える”という行為は効率的に見えて、実はその大切な瞬間を奪ってしまうのです。
「私のレッスンは、”ここは大きな音で弾いてね!”ではなく ”ここはどんな音で弾いたら良いかな?”と問いを投げかけます。まず楽譜に書いてあることをそのまま弾くのではなく、自ら考えて ”ここは元気な感じだから、大きな音で弾いてみたい!”という想いを優先します。」と広瀬さん。
「音楽は、発している人、受け取っている人双方のコミュニケーションです。授業だって、一方的に先生が説明しているのを聞くだけだとつまらないですよね。自分で考えて、相手にそれを伝えて、ポジティブな反応をもらえる。音楽の自由さと楽しさを感じてもらいながら、自発的に考える能力も身についていきます。」
まずは音楽を全身で感じて楽しむ体験を!
12月某日、たまプラーザにある保育園で広瀬さんのリトミック教室が開催されました。0歳と1歳の小さい子組と、2歳〜6歳の大きい子組に分かれて、それぞれの年代に合った「音を楽しむ」体験が盛りだくさんでした。
小さい子組は、ハイハイ前から、つかまり立ちや一人で歩ける子まで幅広く在籍。まずは広瀬さんの明るい声やピアノ(と一緒に、親しみのある曲に触れます。ちょっと緊張していた子も、そっぽを向いていた子も、気づけば先生と音楽に釘付けです!心がほぐれたら、輪になって座った先生たちのお膝の上を乗り物に見立てて、音に合わせて前後左右に揺れる遊びを楽しみます。
この日初めて会う広瀬先生にも、あっという間に心を開く子どもたち。お膝の上でも嬉しそうにニコニコです♪
それから、広瀬さんと保育士さんが一人ひとりをサポートしながら、様々な音の出る楽器に触れます。鈴、ベル、マラカス、ピアノなど、違う音が出るたびに子どもたちの目は丸くなったり、キラキラしたり!純粋な心と音とが出会う瞬間に立ち会えることが、広瀬さんのやりがいに繋がっているそうです。
2歳後半から年長さんまでの大きい子クラスでは、たくさん身体を動かしながら音楽に触れていきます!まず最初はアイスブレイク。ハンドベルをまず自由に鳴らして、「あれっ?これドレミファソって鳴ってる!」と自ら発見する子どもたち。
簡単な曲を自分で鳴らすことや弾くことを意識しながら、一人ずつ楽器に触れてみます。間違っても大丈夫、と広瀬先生は最小限のサポートに留めます。ゆっくりでも「自分の力で弾けた!」と子どもたちは満足そうです。
続いては、輪になって広瀬先生の弾くピアノに合わせて大きな声で歌いながら、鈴を鳴らして歩きます。ピアノが楽しい曲調の時は元気に、悲しい曲調になったら背をかがめてゆっくりと、音を聞き分けて緩急をつけるサブジェクトです。途中からフラフープが現れ、ちょっとずつ難しくなっていきます。子どもたちは、もう夢中です!その後も手法を変えながら、「こんな雰囲気の音の時って、心はどんな感じなんだろう?」ということを、広瀬先生はさりげなく問いかけ、子どもたちは身体と道具を使って全身で表現します。この時点で、既に音楽を自分の心を表すツールとして、使い始めているのでしょう。
最後はパラバルーンが登場し、音楽に合わせて広げたり縮めたり。皆の鈴を真ん中にのせると、広がった時に跳ね上がった鈴が「リンリーン!」と賑やかな音を空中で奏でます。見た目のダイナミックさ、”楽しい”を表現した時に鳴り響く音、皆の笑い声が重なって、大団円の中でレッスン終了時間になりました。
横浜の青葉区を、音楽の街にしたい
広瀬さんの夢は、横浜市青葉区を”音楽の街”にすること。実際に、青葉区ではたくさんの方が音楽活動をされているので、楽団の方、ソリスト、音楽教育の方、楽器店など音楽に携わる方々とチームになって、音楽が側にそっとあるような街になったらという願いがあるそうです。
また、広瀬さんはたまプラーザに”駅ピアノ”を置く夢もあるそうです。近隣の中山駅のまちピアノでは、主催する団体のピアノキーパーとして、秋コンサートのオープニング演奏をされたそうです。たまプラーザの駅構内でピアノの音が自由に鳴り響く景色を想像すると、伸びやかで素敵ですね!
広瀬治代さんプロフィール
広瀬さんは、上野学園大学音楽学部器楽学科ピアノ専攻卒のピアニストであり、講師です。講師歴は31年で、今まで指導した生徒数は約400名(0歳〜85歳)にのぼります。
中学高等学校音楽第一種教員免許、NPO法人こども教育センターリトミック講師、プリトーン(ピアノとリトミックと英語が同時に学べる)認定講師、フィギャーノート(障害のある方の為に作られた色音符)インストラクターの資格を持っています。近年、NPO法人協同労働協会OICHI第11回ビジネスアワード「教えない音楽教室」グランプリを受賞しました。
ご自身の子育て経験も活かし、現在は子ども向けのリトミック(音楽&身体を動かす)、プリトーン(リトミック&英語)、ベビー&パパ(もちろんママも)向けのクラス、地域ケアセンターなどでのシニア向けリトミック、大人向けの個人ピアノレッスンなど、幅広く活動されています。
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