「隣の家族は青く見える」医療監修~産婦人科クリニックさくら 桜井明弘院長インタビュー・前編

1月18日(木)10時にスタートしたフジテレビのドラマ「隣の家族は青く見える」。不妊治療に挑む夫婦を中心に、様々な事情を持つ4つの家族のコーポラティブハウス(=入居希望者が集まり、土地取得から建設行為の全てを行う集合住宅)での生活を描いたドラマです。その医療監修を担当しているのがたまプラーザ駅徒歩3分、新石川2丁目にある、産婦人科クリニック さくらの桜井明弘院長です。どのような思いで医療監修をされているのか、お話を伺いました。

どのような経緯で医療監修をすることになったのですか?

ドラマのプロデューサーが不妊治療の経験がある方で、それをクローズアップしたいと3、4年前から構想されていたそうです。ドラマの制作にあたって、不妊治療の啓蒙活動を行っている会社・ファミワンに相談があり、ファミワンの石川社長が「そういう内容の医療監修であれば!」とご推薦してくださいました。石川さんも今回、監修を担当されているのですが、志に共通点も多く、今までご一緒していましたので。医療監修にあたっては、実際に制作の皆さんが実際クリニックにお越しになりました。直接お話して意気投合し、ヒアリングされたり、クリニックの様子を取材されたり…。
依頼をいただいたのは10月くらいでした。実際の撮影では、当クリニックのスタッフがエキストラで登場したり、うちの子宮の模型が登場していたりもしますよ。

今までもドラマや映画で医療監修をされているのですよね。

映画「Always ~三丁目の夕陽~」や「ジーン・ワルツ」などに関わっています。不妊治療に関して、正しい情報を啓蒙していきたいので、作品のコンセプトが自分の主旨にあうものは基本的に協力していますが、性的描写を重視したもの作品などはお断りすることもあります。

第1話を見たところ、不妊治療のプロセスに関して、すごく詳細まで描かれていると感じました。

不妊治療をしたことがない、興味がない一般の方には、かなり丁寧に説明しないと、よくわからないと思うのですよね。ドラマの中で男性が原因の不妊の割合の話も出てきましたが、さらっと会話の中で表現していて、非常にうまいなと思いました。今後も様々なツールを使ってわかりやすく説明していくので、ぜひ注目してください。

第1話では、奈々(深田恭子さん)が、子供ができず焦っているのに比べ、大器(松山ケンイチさん)は子供が欲しいにも拘わらず、かなり楽観的に見えました。実際そのような夫婦は多いのですか?

実際、男性が楽観的なケースは非常に多いです。最初から夫婦で来るケース自体が少ないのですが、一緒に来たとしても男性が女性に引っ張られて来るケースがほとんどです。逆のパターンは、ほぼないですね。松山さんの反応はまさにその通りで、非常にリアルだと感じました。不妊治療のプロセスも、検査とタイミング指導が並行して始まっていて、実際でもスタンダードなケースですね。

やはり女性が積極的なケースが多いのですね。

松山さんがドラマの中で言っていたように、一般的には「子供は授かりもの」という意識が強いと思います。しかし、妊娠を望む女性は、「また今月も生理が来てしまった」と直接的に不妊を実感するきっかけがあります。また、ドラマの中で深田さんが、年賀状を見ながら、おいていかれている感を訴えるシーンもありましたが、女性の方が人と比べて焦りを感じやすい傾向もあると思います。

患者さんから反響はありますか?

12月に監修することを公表してからは、患者さんから「楽しみにしています」「深キョンに会いましたか?」など、ドラマの話題を振っていただくことも多いですね。1話を見て、共感されている方も多いです。先生も出て下さい、と言われて困ったこともあります(笑)

ドラマを通じて、特に伝えたいメッセージはありますか?

ドラマを見て、うちもそろそろ妊活について真剣に考えてみようかな、と思っていただけたら一番嬉しいですね。あわせて、子供を作ることにあたっての体のメンテナンスの重要性も知っていただき、不妊でなくても子供を作ろうかなと思った時に夫婦でクリニックに相談に行くような習慣が広まれば、なおいいと思います。

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番組概要


タイトル:木曜劇場『隣の家族は青く見える』
放送日時:毎週(木)午後10時~10時54分
キャスト:深田恭子、松山ケンイチ他
脚本:中谷まゆみ
主題歌:Mr.Children「here comes my love」(TOY’S FACTORY)
プロデュース:中野利幸
演出:品田俊介、髙野 舞、相沢秀幸
制作:フジテレビ第一制作室
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